男性の植毛ってどうなの、効果や費用など調べてみました。

男性の植毛とは

植毛とは、髪の毛の薄くなった部分の毛根に、直接毛を植えつけることで、さらに植えつける毛の種類により、「自毛植毛」と「人工毛植毛」とに大別することができます。
自毛植毛とは、「自分の髪の毛」を活用した植毛で、人工毛植毛とは、「人工の毛」を活用した植毛のことを言います。

また、育毛、増毛、発毛、かつら等、他の薄毛・抜け毛対策と異なり、植毛は手術を伴う対策法で形成外科医の専門分野となります。
アメリカにおいては、薄毛・抜け毛対策の約5割が自毛植毛で、形成医療のひとつとして広く一般的に認知されているようです。

自毛植毛(医療植毛)


自毛植毛(医療植毛)とは、自分の髪の毛を薄くなった部分の毛根に直接植えつけて、薄毛、抜け毛を解消する方法です。
植毛に活用する自分の髪の毛は、一般的に薄毛・抜け毛になりづらい側頭部や後頭部から毛根組織(=ドナー)ごと採取します。

自毛植毛(医療脱毛)のメリット 自毛植毛(医療脱毛)のデメリット
  • 見た目が自然に仕上がる
  • メンテナンス不要
  • 拒絶反応が起きない
  • 継続的なコストがかからない
  • 速効性に欠ける
  • 初期の費用が少々高め
  • 自毛を移植するため、施術範囲に限界がある

自毛植毛(医療植毛)の種類


自毛植毛には、株分けの方法や移植する際に使用する器具などにより、いくつかの種類に分けられます。

株分けの方法による植毛の種類
パンチ式植毛法 採取したドナーを髪の毛10本ほどを1単位とする株(直径約3~4mm)に分け、これを薄毛部分に移植する植毛方法です。

しかし、10本ほどを1単位とする株であったため、比較的移植毛数の少ない、生え際や分け目などの仕上がりが不自然になるという欠点があり、現在ではこの方法は採用されていません。

マイクロ(ミニ)植毛法 パンチ式植毛法の欠点を改善した植毛方法で、より細かく、自然な仕上がりを実現するため採取したドナーを髪の毛1~5本ほどを1単位とする株に分け、これを薄毛部分に移植する植毛方法です。
フォリキュラー・ユニット
トランスプランテーション(=FUT)
現在最も一般的な植毛方法で、髪が生える基本単位である毛包単位
=解剖学的単位、フォリキュラー・ユニット、FU)に分け、これを薄毛部分に移植する植毛方法です。髪
の毛は1つの毛包から約1~4本で生えているため、仕上がりはもちろんのこと、最も自然な形での移植のため、
他の植毛方法よりも圧倒的に定着率が高い術法です。
※「○○式」という表記は、クリニックが他社と差別化を図るためにつけた商標のようなもので、
基本的にどのクリニックもFUT(フォリキュラー・ユニット・トランスプランテーション)を採用しており、
これに若干のアクセントを加えたものを「○○式」と呼んでいるのです。
器具による植毛の種類
ニードル式 移植先に細い針(=植毛針)を使用し、グラフトを1つずつ植えていく植毛方法です。グラフトを植えつける方向や角度の自由度が高いため、柔軟にヘアラインをデザインすることが可能です。
スリット式 移植先にメスで切れ込みを入れ、ピンセットなどでグラフトを1つずつ植えていく植毛方法。ニードル式と比べると、グラフトを植えつける方向や角度の自由度は低いが、比較的移植毛数の多い、頭頂部などの広範囲部分の移植に適していいます。

自毛植毛(医療植毛)の流れ

1)専門医師による事前カウンセリング

まず、専門のドクターによる充分な検査、診察が行われ、患者様にとって最適な植毛プラン、ヘアラインのデザイン、手術費用等を話し合います。
このとき、移植する範囲やヘアスタイルなどを決め、必要な移植本数を計算し、採取する毛量を決めます。
通常は1000~1500本ほどです。

また、植毛に関する悩みや疑問等の相談や、過去の施術実績例の確認もできますので、納得のいくまで話し合いましょう。

2)ドナー(=移植元の毛根組織)の採取

側頭部・後頭部を局所麻酔して、薄毛部分の解消に必要な適量のドナー(移植元の毛根組織)を採取します。

3)ドナー採取部分の縫合

ドナーを採取したら、その部分を縫合していきます。ここまでで、だいたい30分くらいかかります。

4)ドナーの株分け

ドナー採取部分の縫合をしている間に、ドナーの株分けを株分けの専門スタッフ、株分け専用マシーンが行います。

5)移植先部分の作成

株分けされた移植片(=グラフト)を移植するため、移植先部分に切れ込み(=スリット)や穴(=ホール)をあけ、移植先部分を作成していきます。

6)グラフト(=株分けされた移植片)の移植

作成された移植先部分にグラフトを移植していきます。株分けと移植は同時進行し、手術の終了まで流れ作業が続きます。
植毛の範囲によって違いますが、通常1~2時間で終了します。

7)移植先部分および縫合部分のケア

グラフトの移植が終了すると、感染を防ぐために移植先部分を洗浄し、ドライヤーで乾かしていきます。さらに、傷口保護のために縫合部分に包帯を巻いていきます。

8)植毛手術終了

植毛手術は基本、当日中に終了いたします。
術後の生活面での注意すべき点(シャンプーなど)やお薬の飲み方など、留意すべき点の説明をうけて帰宅です。手術は日帰りOKです。

9)抜糸

約10日前後で抜糸をして終了です。自然に溶けてなくなる糸(=吸収糸)を使用しているクリニックの場合は、抜糸の必要はありません。

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人工毛植毛


人工の毛を薄くなった部分の毛根に直接植えつけて、薄毛、抜け毛を解消する方法です。
植毛に活用する人工の毛は医療用に開発されたもので、合成繊維に銀をコーティングして、細菌感染が起こりづらくなるような工夫が施されています。

しかしながら、自毛とは異なり、あくまでも人工のため、
人体にとっては好まれるものではなく、一般には植毛といえば、
自毛植毛が主流となっています。

人工毛植毛のメリット 人工毛植毛のデメリット
  • 毛根組織を採取する必要がないため、側頭部や後頭部の髪の毛を気にする必要がない
  • 植毛の手術時間が短い
  • すぐにイメージどおりに仕上がり、速効性がある
  • 拒絶反応が働くため、1年ほどで抜けてしまう
  • 感染や劣化が起こる可能性がある
  • 生え続けるわけではないので、継続的にコストがかかる